こんにちは、畑岡です。
前回はマクラーレン570Sスパイダーという刺激的なスーパーカーについてお話ししました。今回は趣向を変えて、私の車遍歴の中で最も実用的かつ万能な一台となった、ポルシェ・マカン GTSについて綴りたいと思います。
実用性を求めた決断
スーパーカーやスポーツカーばかりを所有していた私ですが、2021年、より便利に日常使いできる車を探し始めました。スポーツカーの走りの楽しさは捨てがたいものの、荷物をたくさん積める実用性や、四季を通じて安心して乗れる信頼性も欲しい。そんな相反する要素を求めて行き着いたのが、ポルシェ・マカンでした。
中古車検索サイトでマカンGTSを見つけた際は、直感的にこれだと思いました。すぐにディーラーに連絡し、実車を見た瞬間に購入を決断。スポーツカーの血統を感じさせる流麗なボディラインと、SUVならではの実用的な室内空間と積載性を兼ね備えたこの車に、一目で心を奪われたのです。
即戦力としての活躍
マカンGTSの納車後、すぐにタイヤをスタッドレスに履き替え、ウィンタースポーツに出かけたのが最初の思い出です。スキー場への移動はスポーツカーでは不安を感じる場面もありましたが、マカンなら四輪駆動の安心感と雪道での優れた走行性能で、天候を気にすることなく楽しむことができました。
その後も、レーシングカートを楽しむ際のギアの運搬や、マリーナへ行く際のマリンスポーツ用品の搭載など、趣味の幅を広げる相棒として大活躍。スポーツカーでは難しかった多くのシーンで力を発揮してくれ、結果的に私が所有する車の中で最も出番の多い一台となりました。
スポーティなSUVという奇跡
マカンGTSの魅力は、「SUVでありながらスポーティな走りを楽しめる」というポルシェならではのキャラクターにあります。2.9リッターV6ツインターボエンジンは最高出力440
馬力を発揮し、その加速感はSUVとは思えないほど俊敏。コーナリング時の安定感も素晴らしく、ワインディングロードでも走る喜びを十分に味わうことができました。
驚くべきは、この走行性能の高さと実用性が両立していること。荷物をたくさん積むことができる広い荷室、大人が快適に座れる後部座席、そして乗り降りのしやすい車高。これらの要素は日常使いにおいて大きなメリットとなりました。
さらに、走行モードを切り替えることで、街中ではしっとりと静かに、ワインディングロードではスポーティに。この変幻自在な特性は、一台で様々なシーンに対応できる秘訣でした。
万能選手としての価値
所有していた車の中で、マカンGTSはまさに「万能選手」と呼ぶにふさわしい存在でした。スーパーカーやスポーツカーは特定のシーンでは比類ない喜びをもたらしてくれますが、マカンはあらゆる場面で「十分に楽しく、十分に実用的」という高いレベルでのバランスを実現していました。
雨の日も晴れの日も、荷物が多い日も少ない日も、長距離移動も近場の買い物も。どんなシチュエーションでも不満を感じることがなく、「これがあれば他の車はいらないかも」と思わせるほどの完成度の高さは、ある意味で奇跡的とさえ感じられました。
特に印象的だったのは、普段使いでの気軽さです。スーパーカーのように周囲の視線を気にする必要がなく、どこへでも気兼ねなく乗っていけるマカンは、日常生活における心理的な負担も少ないという思わぬメリットがありました。
新型への期待
マカンの万能性に魅了された私は、2021年7月20日に新型マカンが発表されたその当日に、迷うことなく新車をオーダーしました。それほどまでに、この車のコンセプトと実用性、そして走りの楽しさに確信を持ったのです。
初代マカンとの短い時間でしたが、「運転して楽しく、使って便利」という車の理想形を体現した一台として、私の心に深く刻まれています。スポーツカーの血統を持ちながら、日常での使い勝手も考慮された設計思想は、ポルシェというブランドの懐の深さを感じさせるものでした。
おわりに
ポルシェ・マカン GTSとの出会いは、私の車に対する価値観をさらに広げてくれました。「速さ」や「スタイル」だけでなく、「バランスの良さ」や「多用途性」にも大きな価値があることを教えてくれたのです。
どんなに素晴らしいスーパーカーも、使えない場面では意味がありません。逆に、どんなに実用的な車も、運転する喜びがなければ心は満たされません。マカンGTSは、その両方を高いレベルで実現した稀有な存在でした。
新型マカンとの新たな旅が始まろうとしていますが、初代との短い時間は、私の車遍歴において新たな地平を開いてくれた貴重な経験として、いつまでも心に残ることでしょう。
次回は、私の現在の愛車である新型マカンについてお話ししたいと思います。
それではまた。
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