
カーセンサーカタログ:https://www.carsensor.net/catalog/mazda/roadster/
こんにちは、畑岡です。
前回はポルシェ・マカンⅢ GTSについてお話ししました。今回は、私の車遍歴の中で初代NA型以来となる再会を果たした、マツダ・ロードスター(ND型)について綴りたいと思います。
初代から4代目へ
私の車遍歴の初期に登場したNA型ロードスターの楽しい思い出については、以前のブログでもお伝えしました。あれから約25年の時を経て、4代目となるND型ロードスターとの再会は、ある種の「原点回帰」のような特別な意味を持っていました。
以前スポーツカーやスーパーカーが増えすぎた時期があった私は、もう少しシンプルな楽しさを求めて中古のND型ロードスターを探し始めました。白色の個体を見つけて購入し、私のコレクションのカラーコンセプトに合わせて黄色に塗り替えることにしました。この外装変更によって、私だけの特別なロードスターが誕生したのです。
進化と不変の魅力
久しぶりに手にしたロードスターは、初代から大きく進化していながらも、その本質的な魅力は失われていませんでした。特に印象的だったのは、現代の安全基準や快適装備が充実しているにもかかわらず、車重の増加が最小限に抑えられていること。このこだわりは、「軽量スポーツカー」というロードスターの原点を守る姿勢の表れでしょう。
1.5リッターエンジンは150馬力に満たないパワーしか持っていませんが、6速マニュアルトランスミッションで操る感覚は新鮮で、とても楽しいものでした。大パワーのスーパーカーに慣れた身からすると、この「必要十分なパワー」を存分に使い切る走りは、忘れかけていた運転の純粋な楽しさを思い出させてくれました。
素直なハンドリング
ND型ロードスターの最大の魅力は、そのしなやかなサスペンションとニュートラルなハンドリング特性にありました。スーパーカーのような「圧倒的な性能」ではなく、ドライバーの意志に素直に応える「自然な操縦性」に重点を置いた設計思想が感じられます。
特にワインディングロードでの走りは印象的で、コーナーをひらりひらりとクリアしていく感覚は、大型で高性能なスポーツカーでは味わえない独特の魅力がありました。車体が小さく視界も良好なため、道路との一体感も強く、決して高速ではなくとも「走る楽しさ」を十二分に感じられたのです。
マニュアルトランスミッションの操作感も秀逸で、短いストロークながらも明確な手応えがあり、シフトチェンジの度に満足感をもたらしてくれました。クラッチの踏力も適度で、街中での頻繁なシフトチェンジも苦になりません。
オープンエアの喜び
ロードスターの魅力として忘れてはならないのが、オープンエアでのドライブ体験です。電動ではなく、手動で開閉する幌は、操作が簡単で素早く行えます。停車中に数秒で開閉できるこの手軽さは、天候や気分に応じて気軽にオープン走行を楽しめる大きな利点でした。
特に春の桜並木や秋の紅葉の下を走る時の開放感は格別で、自然の香りや風の感触を全身で感じながらのドライブは、クローズドカーでは決して味わえない特別な体験でした。身長のある私でも、風の巻き込みは適度に抑えられており、会話を楽しみながらのドライブも可能でした。
所有期間は短くとも
このND型ロードスターとの時間は、2023年から2024年までの約1年間と短いものでしたが、濃密な思い出を残してくれました。最終的には、車が増えすぎたことを理由に手放すことになりましたが、その決断は簡単なものではありませんでした。
興味深いエピソードとして、中古車販売店がネットに掲載してからわずか2時間後に売約済みとなったそうです。これは、このモデルの人気の高さと、良好なコンディションの個体への需要の強さを物語っています。次のオーナーもきっと、このロードスターとの日々を楽しんでいることでしょう。
スポーツカーの本質を問う存在
ND型ロードスターとの関係を通じて、私は「スポーツカーの本質とは何か」を改めて考えさせられました。馬力や加速性能、最高速度といった数値だけがスポーツカーの価値を決めるわけではなく、ドライバーとの対話やフィードバックの質、そして何より「運転する喜び」こそが本質なのではないでしょうか。
その意味では、ロードスターは最も純粋なスポーツカーの一つと言えるでしょう。必要最小限の装備で最大限の運転の楽しさを追求するという設計思想は、現代の過剰なまでに高性能化したスポーツカー市場において、貴重な存在となっています。
おわりに
マツダ・ロードスター(ND型)との1年間は、私の車遍歴において「原点回帰」とも言える特別な時間でした。初代NA型から約25年を経て再会したロードスターは、進化しながらもその本質的な魅力を失わない稀有な存在でした。
「必要十分なパワー」「軽量ボディ」「素直なハンドリング」「手軽なオープンエア」。これらのキーワードが象徴するロードスターの魅力は、今後の自動車産業がどれだけ電動化や自動化が進んだとしても、多くの車好きの心に残り続けることでしょう。
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